NHK総合で放送の”あさイチ”「毎日の料理を楽に!おいしく!フライパン活用術」で紹介された【野菜炒めをおいしく作るコツ】のついての情報をお伝えしています。
簡単!ジューシー&シャキシャキな野菜炒めのコツ
強火を使うイメージがある野菜炒めですが、おいしく作るにはどうしたらいいのでしょうか?
野菜炒めをおいしく作るコツを教えてくれたのはフレンチのシェフとして10年以上活躍している料理研究家の水島弘史さんです。
科学的な視点で調理方法を研究し、その技を伝えています。
強火で炒めるイメージのある「野菜炒め」ですが、実は野菜は弱火で炒めてもシャキシャキにでき、おいしく仕上がることができるといいます。
弱火でシャキシャキになる?
弱火で炒めてもシャキシャキになる?
もやし炒めで検証
まず、火をつける前に食材をフライパンに入れてサラダ油を回しかけます。
野菜にしっかり油が絡まったら、いよいよ炒めていきます。
ココがポイント
ポイントはフライパンの底に炎がつかないぐらいの弱火にすること。
はじめはかき混ぜずのそのまま熱します。パチパチ音がしてきたら上下を返すように混ぜながら6、7分かけて全体に火を通していきます。シャキシャキもやし炒めの完成です。
なぜ、弱火でシャキシャキに?
なぜ弱火で炒めると水っぽくならないのでしょうか?
実は野菜の細部の周りにあるペクチンが関係しています。ペクチンは50℃~60℃ぐらいの温度を保つと強くなり、細胞どうしを守る働きをします。しかし、高温にするとペクチンの働きは弱くなり水分が出やすくなります。つまり、弱火でじわじわ加熱することで細胞が守られたため、もやし炒めがシャキシャキにできたんです。
熱々のフライパンの中に入れる、それがベチャッとする原因。
一方、お店の野菜炒めは業務用のコンロを使ってより短時間で仕上げているので強火でもシャキシャキにできるそうです。
弱火調理にはこんなメリットも!
肉がパサパサになる悩みを弱火で解決!
肉がパサパサになる、そんな悩みを解決します。
教えてくれたのは東洋大学食環境学部の准教授・露久保美夏さん
肉は弱火でよりふっくらうまみを閉じ込めた状態で焼ける。
鶏もも肉で検証
油を引いたフライパンに肉を入れ、弱火で焼きます。ポイントは肉の温度
肉をジューシーに焼くために重要なのが肉の温度です。
肉の中心の温度が60℃を超えない
肉は筋線維がコラーゲンの膜で束ねられた構造。コラーゲンの膜は65℃を超えると一気に縮み肉汁が絞り出されます。
温度が上がるとコラーゲンはさらに縮み肉汁をもっと絞り出すので肉がかたくなってしまうのです。
肉の中心温度 65℃を超えないのが焼き方のコツ
どうすれば65℃を超えないように焼けるのか?
見た目の変化としては、熱がかかって60℃近くになると白っぽくなるのでそれも熱が通っているという目安になります。
肉の表面が白っぽくなってきたらひっくり返して中まで火を通します。
ココがポイント
白っぽくなったらひっくり返す
焼き上がった肉の中心部の温度を測ってみると65.3℃でした。
肉汁が出ていないためジューシーに焼けています。
ちなみに、同じ重さの肉を中火と弱火、火加減を変えて焼いてみたところ中火で焼いた肉は弱火に比べて22g軽くなっていました。
つまり、その分脂やうまみが肉から出たことになります。
さらに、中火で焼いた肉とかたさを比較してみると中火で焼いた肉は数値が高く、よりかたくなっていました。
※食中毒防止のために肉の中心部まで十分に火が通るまで加熱してください。
時短&おすすめポイント
時短になるポイントは
- 肉を常温にしてから焼く
- 小さく切ればより短時間で焼けるように
おすすめポイントは
- 作り置きにも
- 野菜の色鮮やかに
水島さんによると、弱火で炒めたもやし炒めは1日たっても水っぽくならないので作り置きにも向いているとのことです。